男性の育児休業促進
取り組んだきっかけと、今後の課題
出産をともに喜び、
産休育休を受け入れる風土づくり
弊社に所属しているほとんどの従業員が子育て世代の女性です。
そのため、出産に伴う産休・育休取得が頻繁に発生します。取得率・復帰率は創業してからずっと100%!!
「子育ての大変さを知り、分かち合おうとする」方が大半であるため、会社全体に出産を喜び、産休育休を受け入れる風土が確立されています。そのため男性従業員の育休取得に対しても祝福こそあれ抵抗はありませんでした。
男性従業員の産休・育休取得にあたり、業務引継対象者がいなかったこと、特に今回は人事業務というセンシティブな業務領域が対象であったこともあり、対象者の選定と引継ぎ資料作成に課題がありました。
最終的には信頼できるメンバーを選定し、「見たらできる」程度にまとめたマニュアルを提供することで業務の引き継ぎを行いました。マニュアル作成時にはエクセル関数の組み方を改善し簡便化を図るなど、業務改善も同時に行うよう心がけました。
業務をマニュアル化・簡便化することで不在中の業務が滞りなく実施できるよう取り組み、結果として「時間が取れないから」と滞っていた業務改善を進めることができる良い機会にもなりました。
男性社員にインタビュー!「育児休業、どうだった?」
成長を夫婦で共有しながら
じっくりと見ることができた喜び
第三子であることもあり、産まれた子と上の子の面倒を同時に見ることが非常に大きな負担になることは理解していました。まして共働きであるため、妻ばかりに育児負担を強いることが適切ではないという思いから、育休を取得しました。
出生後の子どもの成長は非常に速いです。その成長に伴う変化を夫婦で共有しながらじっくりと見ることができたことに大きな喜びと、育休を取得したメリットを感じています。また、上の子にとって下の子が産まれるということは、喜ばしいことである一方で親の目線が他に向かうため精神面に不安定を生じさせかねないと思っていますが、親が二人そろって子ども全体を見る環境を作れたため、特に混乱を生むこともなく円満に新生児を家族に迎え入れることができたと思います。
エクセルの入力方法などの引継ぎ説明をする前に、一度引継ぎをするつもりで一通りの業務をやってみましたが、他の人に同様にやってもらう前提で考えると「不効率でこのままでは引き継げない」と気付く点が多くありました(例えばエクセルの関数をうまく組めば自動で完了するのに手入力していた作業など)。引き継ぐ前に業務手順を1点1点再考し、業務を単純化し、「簡単で間違いの起こらない」業務にすることを心掛けました。
引継ぎ以降はこれまで以上に「誰かに業務を引き渡すこと」を念頭に置いて仕事に従事するようになりました。知識やコツが必要な業務は極力マニュアル化したり、現在のやり方が非効率で他人に説明できないやり方になっていないかを常に考えることを心がけるようになりました。
育休を取得し担当業務から手を放す際には、必要な業務である限りはどなたかへの引継ぎが必須となります。
引継ぎを行うために自身の業務を明文化したり代替者に説明したりする過程で、少なからず、自分がやればいいからと目をつぶっていた「不効率」や「不必要」が見つかるはずです。育休取得を自身の業務改善するきっかけにもしてみてはいかがでしょうか。